課題図書 2009年10月 人生論ノート

人生論ノート (新潮文庫)

人生論ノート (新潮文庫)

 学生時代購入したが読まなかった。「人生論は先生の書籍だけでいいよ。」という浅はかな考えだった。反省。orz
 読んでいて、まぁ全然進まない。言葉の定義が入って来こないのだ。
 会社の寮で同室だったI君のことを思い出した。数学科卒の彼は、毎日、数学書を読んでいた。彼にとっては数学書を読むことは読書そのもの。何が面白いのか聞いたところ熱く語ってくれた。彼いわく、「次の式に移るときの展開がワクワクする」というのだ。ある定義を元に、論を展開していく、その流れが美しいとのこと。この本を読んでいて、彼の顔を思い出した。
 三木氏に取っては、確立された言葉の定義を元に、論が展開されていくのが、私には、その言葉の定義がしっくりこない。言葉の定義をはっきりしないとまったく理解が進まないという点、非常に意味のある本。ひとつひとつの言葉を、数式のように理解しないと進まない感じ。さらに、理解するには、一度、すべての定義を受け入れる必要がある。本当に受け入れて良いのかという疑問が頭をもたげ、進むのに時間がかかる。読むことは出来ても、理解することは相当の時間が必要だ。現在、まだ読了していない。(12月19日現在)